田舎暮らしにあこがれて 東近江への移住計画

41歳、3児の父による東近江への移住計画 もう少し先のことになりますが、着々と準備をしていきます。

川と災害

私は川が好きです。特に渓流と呼ばれるところが。

 

次から次へと流れてくるきれいな水。日本の魅力の一つだと思います。

 

先日講義を受けた渋谷大学の後半は、慶應義塾大学の名誉教授、岸由二さんのお話でした。内容は、河川の災害についてです。

 

地球温暖化の講義の中で、河川の災害の話が出てきたのは、前半が「地球温暖化を抑止するには。」だっため、後半に「地球温暖化によって引き起こされる災害への対応。」ということだったようです。

 

で、結論から言うと、氾濫を防ぐには地方自治体単独ではダメと言うことでした。

 

国交省が音頭を取って、流域の自治に協力を得ながら対策を立てる必要があるということです。

 

岸さんは、国交省の委員会の委員を長年されていたこともあり、内部事情も相当ご存知のようでしたが、特に自治体の協力を得るのは相当難しいようです。

 

河川の氾濫は、主に下流域で発生します。それは、たくさんの支流の流域から集まってきた水が一本の川になって海に流れる場所だから。

 

そして、それを防ぐために河口の自治体は川幅を広げるか、堤防を高くするか、もしくは遊水地をつくるか、などの対策をしています。

 

しかし、一つの自治体の力では限界があります。だから、上流の自治体が、水を逃す事ができる遊水地を作るのです。

 

しかしながら、作らない。作りたがらないし、作れない。

なぜなら、作らなくても、氾濫するのは自分の自治体ではないからです。

自治体も議会で反対されればできない。

 

「なんで他の自治体のためにお金を使うんだ。自分のところの住民のためにやれる事あるだろ」

 

みたいな反対が出てくる事は容易に想像できます。

 

結局は、国交省ができる事、それは堤防を高くしたり、山奥にダムを造ることでなんとか対応するようです。

 

岸さんは言っていました。

 

流域の自治体が協力すれば、ホントは災害対策としてのダムなんて作らなくても大丈夫なんだと。

 

少しずつ、水を逃して貯めておく場所を作っておく事が必要なんだと。

 

ちなみに全国で109ある一級河川のうち、流域防災の考えで対応がされているのは、神奈川県の鶴見川流域だけだそうです。

 

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先日、日産スタジアムの周辺がラグビーワールドカップスコットランド戦の前に浸水しましたが、あれもすべて遊水地に予定通りの水が入っただけ。

 

鶴見川流域には上流の町田市から遊水地だらけだそうです。

 

この取組は流域の自治体が一つであるならば、もっとスムーズに行くと思います。

 

問題になっている耕作放棄だって、自治体が買ったり長期間借り上げて、大雨時には使用不可となる公園やスポーツ施設、野外施設などにしたって良いと思います。

 

河川、農業、災害対策は切っても切れない関係だと思います。